アフターパーティー
- 公開日
- 2018-07-23 03:22:00
- 更新日
- 2018-07-23 03:22:00
12年間通っていたゲームセンターが今日、閉店した。実に人生の半分近くを捧げていたゲームセンターである。ホームランと言う。
beatmaniaIIDX目当てで通っていた。通い出した頃は常連グループの中では最年少で始めた時期も一番遅かったのに、気が付けば常連の中ではほぼ最年長組になっていた。こんなに長い間このゲームをやる事になるとは思わなかったし、こんなに長くホームランに通うとは思わなかった。ゲーム自体は未だに高いモチベーションでプレイしているし、まだまだやりたい事もたくさんある。このゲームをもうホームランでプレイ出来なくなるのが、ただただ寂しい。
友達も増えた。未だに付き合っているグループはもう自分以外誰もビーマニをやっていないが、月1で集まっては飯を突っつき、たまに旅行なんかにも行く。ゲーセンコミュニティの楽しさをここで教わり、ネットで新しいコミュニティに参加する勇気も貰った。今はそのコミュニティ繋がりで働かせて頂いている。
私にとってホームランとはただゲームをしに行く場所ではなかった。それ以上の何かがあった。引っ越してからも自宅近くのゲームセンターでなくわざわざ電車賃と時間をかけてホームランまで通っていたくらいだ。ポツリポツリと常連が去り、気が付けばグループで精力的に活動しているのは自分だけになっていた。それでも通い続けた。理由なんて後付けでいくらでも挙げられるが、根っこの部分はホームランでプレイすること自体が私のモチベーションの源だったのではないかと思う。ただただこの場所が好きだった。ここでゲームをプレイした時の体験が一番心地良かった。
エピソードはいくつもあるが、いざまとまった文章として書こうとすると中々難しい。閉店まで遊んで朝まで外で駄弁ってた話、皆伝取った話、録画機器を入れて貰った話、2作に渡って冥ハードに挑戦してクリアした時に泣いた話、静かに全白達成した話、目の前で八段取った子におめでとうって言った話、雪遊びした話、動画見てますって話しかけられた話。まだまだたくさんある。12年間も通っていたのだ、思い出は尽きない。
閉店日、常連が次々やってきては店長に挨拶している姿を見る度に込み上げてくるものがあった。必死で抑えていたが、最後の最後に店長に挨拶したあたりで限界だった。お世話になりました、までは言えた。そこから先は声が出なかった。お辞儀して顔を見られないようにしてその場を去った。本当はこれを言いたかったのに。
ありがとうございました。